このページでは、Illustrator(イラレ)で向鶴菱のパターンを作る方法の一例を紹介します。
向鶴菱の作り方
菱形を描いて変形する
「入子菱を作る」と同様に、菱形を描きます。
![菱形を描いて変形する](https://nakuyo-neuneu.com/wp-content/uploads/2020/06/irekobishi-1.jpg)
下のアンカーポイントを菱形の中心よりもやや上方に移動したうえで、アンカーポイントをスムーズポイントに切り替えます。
[塗り]は黒、[線の色]は白にしました。
![](https://nakuyo-neuneu.com/wp-content/uploads/2020/07/mukaitsurubishi-1.jpg)
胴体部分を作る
[楕円形ツール]で縦長の楕円を描き、[パスファインダー]パネルで分割します。
![胴体部分を作る](https://nakuyo-neuneu.com/wp-content/uploads/2020/07/05-2-2.jpg)
3つに分割された楕円は、上部を削除し、中央と下部は合体します。
![胴体部分を作る](https://nakuyo-neuneu.com/wp-content/uploads/2020/07/mukaitsurubishi-2.jpg)
パスで頭部を描く
[パスツール]で頭部を描きます。
![パスで頭部を描く](https://nakuyo-neuneu.com/wp-content/uploads/2020/07/05-3-1.jpg)
パスが描けたら、パスファインダーで胴体部分と合体します。また、[楕円形ツール]で目を描きます。
![パスで頭部を描く](https://nakuyo-neuneu.com/wp-content/uploads/2020/07/mukaitsurubishi-3.jpg)
胴体部分に羽を描く
[楕円形ツール]で正円を6つ描きます。
![胴体部分に羽を描く](https://nakuyo-neuneu.com/wp-content/uploads/2020/07/05-4-1.jpg)
アンカーポイントの追加と削除で、必要な線のみを残し、それ以外を削除します。
![胴体部分に羽を描く](https://nakuyo-neuneu.com/wp-content/uploads/2020/07/05-4-4.jpg)
尾っぽの部分は、縦長の楕円を描き、不要な部分を消して作ります。
![胴体部分に羽を描く](https://nakuyo-neuneu.com/wp-content/uploads/2020/07/mukaitsurubishi-4.jpg)
翼部分に羽を描く
首元部分は、胴体部分と同様に、円を描いて不要な部分を消して作ります。
![翼部分に羽を描く](https://nakuyo-neuneu.com/wp-content/uploads/2020/07/05-5-2.jpg)
先端側は、[直線ツール]で直線を描きます。
![翼部分に羽を描く](https://nakuyo-neuneu.com/wp-content/uploads/2020/07/05-5-3.jpg)
一方の翼が完成したら、反転コピーでもう一方を作ります。
![翼部分に羽を描く](https://nakuyo-neuneu.com/wp-content/uploads/2020/07/mukaitsurubishi-5.jpg)
白線部分で型抜きして回転コピーする
向鶴の見た目は完成しましたが、線だけのパスと塗りのあるパスが入り乱れているので、パスのアウトライン化・パスファインダーによる型抜きで整理し、黒い塗りだけを残します。
そして、回転コピーで反対側の向鶴を作ります。
![白線部分で型抜きして回転コピーする](https://nakuyo-neuneu.com/wp-content/uploads/2020/07/05-7-1.jpg)
パーツをコピーする
パーツを四方にコピーします。
![パーツをコピーする](https://nakuyo-neuneu.com/wp-content/uploads/2020/07/mukaitsurubishi-6.jpg)
スウォッチに登録する
[長方形ツール]で繰り返しとなる部分を囲んだ透明な長方形を描きます。この長方形を最背面に移動したうえで、すべてのパーツを選択し、[スウォッチ]パネルにドラッグして、スウォッチに登録すれば完成です。
![スウォッチに登録する](https://nakuyo-neuneu.com/wp-content/uploads/2020/07/mukaitsurubishi-7.jpg)
より詳しくは……
フリー素材として、ここで作ったIllustratorのデータ(CS6のaiファイル)をダウンロードいただけます。利用にあたっては、フリー素材の利用についてをご一読ください。
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和柄を作成する際に参照しました。多くの和柄や中国伝統の文様が紹介されています。
有職文様を作成する際にはこちらも参照しました。有職文様のカラー写真が多数掲載されています。
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